AgentMail はAIエージェントにAPIで専用の受信トレイを与え、Brew ではエージェントが顧客向けメールをデザイン・配信・自動化できます。使い分けと併用を解説します。

この比較は Brew が公開しているものです。2026年10月12日に、AgentMail 自身のウェブサイト、料金ページ、ドキュメントを確認しました。これはドキュメントに基づく比較であり、実際に試したと主張するものではありません。最新のプランの上限は、AgentMail の料金ページで確認してください。
AIエージェントを開発していて、そのエージェントにメールを扱わせたいとします。サポートへの問い合わせに答えたり、請求書の支払いを催促したり、ミーティングを予約したりするのかもしれません。あるいは、オンボーディングシーケンスや毎月のニュースレターを送るのかもしれません。「AIエージェント向けのメール」で検索すると、AgentMail と並んで Brew も出てきます。
どちらも、MCPとAPIを通じてエージェントにメールの機能を提供します。ただし、解決する課題は異なります。AgentMail は、エージェントに専用の受信トレイを与え、会話ができるようにします。Brew では、自社の顧客向けメールの運用をエージェントに任せられます。エージェントがブランドらしいメールを完成までデザインし、オーディエンスに配信して、オートメーションを実行します。どちらか一方で足りるチームもあれば、両方が必要なチームも少なくありません。
AgentMail は自らを「AIエージェントのために作られた初めてのメールプロバイダー」と説明しています。ホームページでは「AIエージェントのためのメール受信トレイAPI」と紹介しています。エージェントごとに、メール上の独自の身元を持たせるという発想です。
ホームページとドキュメントに記載されている主な機能は、次のとおりです。
AgentMail は、この製品を送信用のAPIと対比させて位置づけています。ナレッジベースには「一方向の送信に重点を置くトランザクションメールのAPIとは異なり、AgentMail はエージェントの双方向のコミュニケーションのために作られています」とあります。さらに、返信から引用された過去のやり取りを取り除いたり、すべての受信トレイを横断して検索したりもできます。一日中メールを読んでいるエージェントには役立つ機能です。
料金は、受信トレイの数と送信量で決まります。無料プランは受信トレイ3個、月3,000通、1日100通までで、カスタムドメインは使えません。Developer は月額$20で、受信トレイ10個、月10,000通、カスタムドメイン10個です。Startup は月額$200で、受信トレイ150個、1日15,000通です。Enterprise は個別見積もりです。
AgentMail は、この役割をしっかり果たします。エージェントに、メールボックスを持つ人のように振る舞わせる必要があるなら、まさにそのためのツールです。
AgentMail のドキュメントが扱っているのは、受信トレイ、メッセージ、会話です。ドキュメントの索引には、メールのデザインやテンプレート、コンタクトをまとめたオーディエンス、予約配信のキャンペーン、購読者の配信停止の管理についてのページはありません。Lists 機能は、エージェントの受信トレイ用の許可リストとブロックリストであり、メーリングリストではありません。
AgentMail 自身の到達率ガイドも、同じ方向を示しています。このガイドは、まず会話を始めることを勧め、「最初のメールで成約を狙わない」よう説いています。また、HTMLだけのメールは、プロバイダーにフラグを立てられることが多いと警告しています。大量に送る場合は、1つの受信トレイから10,000通を送るのではなく、多くの受信トレイに送信を分散させるよう提案しています。
エージェントによるアウトリーチや返信なら、このアドバイスは理にかなっています。しかし、ニュースレター、製品のローンチ、デザインされたオンボーディングシーケンスに必要なこととは正反対です。こうしたメールは、1つのブランドから多くのコンタクトに送られ、自社のレイアウトと画像を使い、同意と配信停止をツール側で処理してもらう必要があります。さらに、AgentMail の利用規約では、「スパム、フィッシング、または受信者が求めていないメッセージの送信」が禁止された用途として挙げられています。
Brew は、AIネイティブなメール配信プラットフォームです。エージェントは Claude、ChatGPT、Cursor、Grok からMCPで Brew に接続し、自社の顧客向けメールを次のように運用します。
OAuth接続と組織全体の接続では、人にメールを送る呼び出しは、まず確認のリクエストを返します。そのため、キャンペーンが配信される前にあなたが承認できます。開発者は、REST API、型付きSDK、CLIを通じて、同じ機能を利用できます。接続の仕組みは、MCPの発表記事で説明しています。
料金は、送信数とAIクレジットで決まります。毎月AIクレジット500と送信1,000通が含まれる無料プランから始められます。Growth は月額$99(クレジット10,000、送信50,000通)、Pro は月額$249(クレジット25,000、送信200,000通)です。
Brew がしないのは、エージェントがメールを読んで返信するための受信トレイを提供することです。メールを hello@email.brew.new に転送しても、デザインとして取り込まれるだけです。エージェントに会話をさせる必要があるなら、その部分には受信トレイの製品を使いましょう。
| AgentMail | Brew | |
|---|---|---|
| 製品の種類 | AIエージェント向けの受信トレイAPI | エージェントが運用するメール配信プラットフォーム |
| 主な役割 | エージェントに、送信、受信、返信に使う専用のアドレスを与える | 自社の顧客向けメールのデザイン、配信、自動化 |
| 受信とスレッド | 対応。Webhook と WebSocket を利用 | 受信トレイなし |
| メールのデザイン | デザインツールではない | ブランドをもとに生成する、ブランドらしいメール |
| コンタクトとオーディエンス | 許可リストとブロックリストのみ | 対応。コンタクト数は無制限 |
| キャンペーンとニュースレター | ドキュメントに記載なし | 対応 |
| ライフサイクルのオートメーション | 自社のコードで構築 | 対応。イベントトリガー型のフロー |
| トランザクションメール | APIで送信 | 対応。トランザクション用途のドメインから送信 |
| カスタムドメイン | 有料プランで利用可能 | 認証済みの自社ドメイン |
| MCPサーバー | あり | あり |
| 料金 | 受信トレイの数と送信量で課金。無料プラン、Developer は月額$20 | 送信数とAIクレジットで課金。無料で始められ、Growth は月額$99 |
エージェントが会話の当事者になるなら、AgentMail を選びましょう。サポートのエージェント、見込み客に返信する営業アシスタント、サービスに登録したり、メールで日程を調整したりするエージェントなどです。この場合に難しいのは受信、スレッドの管理、返信であり、それを引き受けるのが AgentMail です。
エージェントがメール施策を運用するなら、Brew を選びましょう。ニュースレター、製品のお知らせ、オンボーディングや休眠掘り起こしのシーケンス、領収書などです。この場合に難しいのは、メールの1通1通をブランドらしく仕上げ、適切なオーディエンスに送り、オートメーションを動かし続けることであり、それを引き受けるのが Brew です。
この2つは、重なり合うことなく組み合わせられます。SaaS製品での典型的な構成は次のとおりです。
support@ など)を持つエージェントが、会話を担当します。質問に答え、ミーティングを設定し、フォローアップします。POST /v1/automations/triggers/{triggerEventId}/fire と Idempotency-Key を使い、エージェントからは fire_trigger_event を使います(OAuth接続と組織全体の接続では、人による確認が必要です)。そのイベントを待ち受けている公開済みのオートメーションが、フォローアップを実行します。コンタクトを更新するだけでは、オートメーションは始まりません。ツールごとに専用のドメインかサブドメインを使い、会話のメールと大量に送るマーケティングメールが、それぞれ別のレピュテーションを築くようにしましょう。マーケティングメールへの同意を、どちらのシステムで管理するかも決めておきます。Brew での配信停止が、自動的に AgentMail の受信トレイに伝わることはありません。
代替になるのは、役割の一部だけです。デザインされたマーケティングメールやライフサイクルメールをエージェントに送らせたいなら、Brew のほうが適しています。エージェントに専用の受信トレイを持たせて双方向の会話をさせたいなら、それができるのは Brew ではなく AgentMail です。
任せる仕事によって異なります。メールを受信して返信するエージェントには、AgentMail のような受信トレイAPIを使いましょう。ニュースレター、キャンペーン、オートメーションを運用するエージェントには、Brew のような、MCPサーバーを備えたメール配信プラットフォームを使いましょう。
はい。マーケティングメール向けに作られたプラットフォームを通じて操作するなら可能です。エージェントを Brew にMCPで接続すれば、ブランドらしいキャンペーンをデザインし、オーディエンスを選んで、自社ドメインから送信できます。OAuth接続と組織全体の接続では、何かが送信される前に、Brew があなたに確認を求めます。
AgentMail のドキュメントには、購読者リスト、テンプレート、配信停止の管理といった、ニュースレター向けの機能は記載されていません。到達率に関するガイダンスも、1対1の会話を前提に書かれています。ニュースレターには、マーケティング向けのプラットフォームを使いましょう。
はい。エージェントの受信トレイと会話には AgentMail を、デザインされたライフサイクルメールやキャンペーンのメールには Brew を使います。送信ドメインは別々にし、マーケティングメールへの同意を管理するシステムを1つに決めておきましょう。
エージェントにメール施策を運用させたいなら、Brew をMCPで接続して、最初のオンボーディングシーケンスを作るよう依頼してみましょう。
