年末商戦のメールは、エンゲージメント別に増やして頻度を制限し、休眠コンタクトは10月に整理。サイバーマンデーまで Gmail の迷惑メール率0.1%未満を保つ方法です。

Q4(第4四半期)の配信頻度の計画では、10月から12月にかけてメールをどれだけ増やすか、増えた分を誰に送るか、どの順番で増やすかを決めます。送信量は増やしてかまいません。ただし、春からクリックしていないリストの半分には増やさないことです。
9月には週2通で問題なかったリストでも、ブラックフライデーの週(今年は11月27日)には迷惑メール報告が急増することがあります。私たちの計画は、実際のエンゲージメントで層を分け、最も反応の良い層から送信量を増やし、反応の薄い層には少しずつ広げ、1人あたりの頻度に上限を設け、10月にリストを整理する、というものです。
Google のメール送信者のガイドラインは、一括送信者に対して「エンゲージメントの高いユーザーへの少ない送信量から始め、時間をかけて徐々に送信量を増やす」よう求め、「それまでの送信量を急に倍増させると、レート制限やレピュテーションの低下を招くおそれがある」と警告しています。過剰な送信量には、通常 4.7.28 のエラーが返されます。Google は、少なくとも10分間停止し、その後1つの接続で再開するよう勧めています。
Yahoo の送信者向けのベストプラクティスも同じ考えです。「リストが意図した頻度を守ってください。週1回や月1回の配信の購読者に、毎日メールを送り始めないでください」。M3AAWGの「Senders Best Common Practices」(2015年2月。現在も広く引用されています)は、「メッセージの頻度が予期せず増えると、迷惑メールの苦情が増えることが多い」と指摘しています。
週1回の購読者に9日間で8通送ると、ほとんどの人は無視します。何人かは「迷惑メールを報告」をクリックし、その何人かで十分な打撃になります。
| ルール | Gmail | Yahoo | Outlook.com |
|---|---|---|---|
| 対象 | Gmail アカウント宛てに1日5,000通超 | 「一括」送信者(数値は公表されていない) | 1日5,000通を超えて送信するドメイン |
| 迷惑メール報告率 | 0.1%未満。決して0.3%に達しないこと | 0.3%未満 | 数値は公表されていない |
| ワンクリック配信停止 | マーケティングメールで必須。RFC 8058 のヘッダー | マーケティングメールで必須。RFC 8058 のPOSTは「強く推奨」、mailto: も可 |
「機能する配信停止リンク」を推奨 |
| 配信停止の反映 | 48時間以内 | 2日以内 | 規定なし |
| 認証 | SPF、DKIM、DMARC(最低でも p=none) |
SPF、DKIM、DMARC | SPF、DKIM、DMARC。ない場合は 550 5.7.515 で拒否 |
出典:Google のガイドラインと送信者向けのよくある質問、Yahoo のベストプラクティスとよくある質問、Microsoft の2025年4月の発表。
Google のよくある質問によると、迷惑メール率は「毎日計算される」ため、1回の悪い配信で、その日の数値が台無しになります。2025年11月から、Gmail は「要件を満たしていないトラフィックへの措置を強化」しており、そこには一時的な拒否や恒久的な拒否も含まれます。
到達1,000通あたり1件の迷惑メール報告です。ブラックフライデーに Gmail の受信トレイに200,000通を届けるなら、許容できるのはおよそ200件です。600件で0.3%に達します。
Google の Postmaster Tools のドキュメントは、「エンゲージメントのある受信者の受信トレイに配信され、その後迷惑メールとして報告された」メッセージを数えるとしています。さらに、メールの多くがすでに迷惑メールフォルダーに入っている場合は、「受信者の受信トレイに届くメッセージが少なくなるため、ダッシュボードに表示される率が低く見えることがある」と警告しています。調子の悪い週に率が低いなら、すでに迷惑メールフォルダーに入っているのかもしれません。
開封は、2021年の iOS 15 で当てにならなくなりました。Apple のメールプライバシー保護のページによると、「メールアクティビティを保護」(Protect Mail Activity)は、「メールを操作したかどうかにかかわらず、デフォルトでリモートコンテンツをバックグラウンドでダウンロード」します。また、iPhone のユーザガイドによると、この機能は「送信者が、送ったメールメッセージをあなたが開いたかどうかを確認できないようにします」。開封を基準にした「エンゲージメントの高い」セグメントは、一度もメールを読んでいない人で埋まってしまいます。詳しくは、開封が弱い指標である理由をご覧ください。
層は、本人が自ら起こす必要のある、最も新しいシグナルで分けます。
| 層 | 定義 | Q4での役割 |
|---|---|---|
| 新規(New) | 過去30日以内に購読 | ウェルカムフローの後、アクティブ層と同じペースへ |
| アクティブ(Active) | 過去30日以内にクリック、購入、訪問のいずれかがある | 追加する送信量の大部分 |
| ウォーム(Warm) | 最後のアクティビティが31〜90日前 | 適度に増やす。伸びしろの中心となる層 |
| 休眠予備軍(Lapsing) | 最後のアクティビティが91〜180日前 | 11月上旬から少しずつ追加 |
| 休眠(Dormant) | 180日間アクティビティがない、または一度もない | 10月に再許諾メールを送り、その後は配信除外 |
送信頻度が低い場合は、より長い期間が必要です。Klaviyo のエンゲージメントの高いセグメントに関するガイドは、その場合「長めの期間(たとえば30日ではなく60日)」を勧めています。期間は購買サイクルに合わせ、四半期を通じて固定しておきましょう(セグメント化のガイド)。
数値は、1人あたり週に何通のマーケティングメールを送るかを示しています。

Q4の送信量の増やし方の例。ある層の送信を増やすのは、その上の層が1週間問題なく推移してからです。
数値よりも、順番のほうが重要です。
今のうちに決めておきましょう。ブラックフライデーの午後11時に、適切な判断を下せる人はいません。
| シグナル | 対応 |
|---|---|
| いずれかの日に Gmail の迷惑メール率が0.1%を超えた | 拡大を止める。次の配信はアクティブ層だけに送る。 |
| Gmail の迷惑メール率が0.3%以上 | 率が7日間0.3%未満にとどまるまで、ウォーム層と休眠予備軍への配信を止める。 |
| 休眠予備軍の1グループで、ハードバウンスが2%を超えた | そのグループへの配信を止める。古いアドレスを検証するか、リストから外す。 |
Gmail から 4.7.28 の遅延が返ってくる |
エラーが減るまで、配信をより長い時間に分散させ、送信量を減らす。 |
| 配信停止率がベースラインの2倍になった | その層への配信を週1通減らす。 |
バウンス率2%という基準は、私たちが決めたものです。Google も Yahoo も、この数値は公表していません。
カゴ落ち、閲覧、再入荷、購入後、ウェルカムのオートメーションが重なると、無理のない配信カレンダーでも週9通になりかねません。1人あたりの合計に上限を設けましょう。
上限に達したら、販促メールを外し、トリガーで送られるメールは残します。ツールに上限の機能がない場合は、過去24時間以内にキャンペーンを受け取った人を対象から外しましょう。
年間を通じて、ハードバウンス、迷惑メールを報告した人、ソフトバウンスを繰り返す人を配信除外にし、配信停止は Google が推奨する48時間以内、Yahoo が求める2日以内に反映しましょう。米国の法律では10営業日まで認められていますが、プロバイダーはもっと早い対応を求めています。
スパムトラップが潜んでいるのは、休眠層です。Spamhaus は、「死んだ」アドレスのトラップについて、かつては有効だったアドレスが「一定期間、多くの場合12か月以上」ハードバウンスを返した後に、トラップとして復活させられたものだと説明しています。M3AAWGのスパムトラップに関するガイドはこれをリサイクルトラップと呼び、運用者はトラップに転用するまでに12か月以上待つことを勧めています。
整理(サンセット)のポリシーは、次のとおりです。
Yahoo は、「休眠中の購読者に、定期的に再確認のメールを送る」ことを推奨しています。休眠の定義については、休眠掘り起こしメールのガイドで解説しています。
メールが多すぎると感じた購読者は、配信停止か迷惑メールの報告を選びます。「メールを減らす」という選択肢があれば、一部の人はとどまってくれます。CAN-SPAM法(15 U.S.C. 7704)は、「受信者が受け取りたい、または受け取りたくない商用電子メールの種類を選べるリストやメニュー」を認めています。ただし、それが「受信者が送信者からの商用電子メールを一切受け取らないことを選べる選択肢を含む」ことが条件です。30日間の一時停止、ニュースレターのみ、週1回のダイジェストなどを試してみましょう。
配信頻度を減らす選択肢(オプトダウン)が、ヘッダーの代わりになることはありません。Google のよくある質問によると、ワンクリック配信停止で受信者が外れるのは「そのメッセージに関連付けられたメーリングリストからのみ」です。本文のリンクは配信設定ページにつないでもかまいませんが、そのリンクは「ワンクリック配信停止のメールヘッダーがなければ、それだけではワンクリック配信停止の要件を満たしません」。
List-Unsubscribe: <https://example.com/unsubscribe/opaque-token>
List-Unsubscribe-Post: List-Unsubscribe=One-ClickRFC 8058 は、List-Unsubscribe にHTTPSのURIを入れること、List-Unsubscribe-Post の値を正確に List-Unsubscribe=One-Click にすること、両方を対象に含むDKIM署名、そしてHTTPSのリダイレクトを使わないことを求めています。POSTにはCookieも認証情報も含まれないため、URLだけで受信者とリストを特定できる必要があります。
層。保存済みのオーディエンスでは、コンタクトのプロパティ、購読状態、そしてコンタクトがこれまでにメールを開封したか、クリックしたか、メールを送られたことがあるかで絞り込めます。30日と90日の層には、イベントのスナップショットを作成します。チャットで Brew のエージェントに依頼するか、MCPで create_audience_from_events を、またはAPIで POST /v1/audiences/from-events を呼び出します。スナップショットはデフォルトで機械的なクリックを除外し、対象期間は最大90日です。そのため、180日の層には2つ必要です。1〜90日目と91〜180日目のスナップショットを作り、それぞれのフィルターを OR で結合した保存済みのオーディエンスを1つ作れば(GET /v1/audiences/{id} で確認できます)、同じ人に2回メールが届くことはありません。スナップショットは作成した時点で固定されるので、大きな配信の前には作り直しましょう。exclude オプションを使うと、ベースのオーディエンスのうち一致しなかった全員が返されるため、「90日間クリックなし」は1回の呼び出しで作れます。詳しくは、オーディエンスの作成に関するドキュメントをご覧ください。
購入とサイトでのアクティビティ。Shopify や Stripe などの連携サービス、またはAPIを使ってコンタクトのプロパティとして同期し、before と after で日付を絞り込みます。
分割と段階的な増量。段階配信は、1回の配信を、1時間ごとまたは1日ごとの割合のバッチに分けます。各バッチは設定した増加量ずつ大きくなり、最大30バッチ、受信者50,000人まで対応します。問題のありそうなグループがあれば、バッチの合間に一時停止しましょう。
配信除外。Brew は、ハードバウンスと迷惑メール報告をすぐに配信除外にし、繰り返されるソフトバウンスも、しきい値を超えたら配信除外にします。インポート、API、MCPによって、誰かが再び購読状態に戻ることはありません。マーケティング配信には、マーケティング用途のドメインから送るオートメーションも含め、すべてRFC 8058 のヘッダーが付きます。トランザクション用途のドメインからは、このヘッダーなしで送信されます。
モニタリング。Brew インサイトは、迷惑メール報告率が0.1%を超えていることが確かなキャンペーンやオートメーションのステップに、フラグを付けます。配信停止ページの「アクティビティ」タブには、過去30日間の配信停止率と、デフォルトの「メールが多すぎる」を含む理由が表示されます。
オプトダウンと上限。Brew のコンタクトの状態は「購読中」か「配信停止済み」のどちらかで、上限や配信設定ページは自社で用意します。フォームを設置し、コンタクトのAPIで email_frequency や paused_until のようなカスタムフィールドに選択内容を書き込み、各配信のオーディエンスでそのフィールドを使って絞り込みます。上限を設けるには、過去1日の sent のイベントのスナップショットに含まれる人を除外します。
過去30日以内にクリックや購入をしたコンタクトには最大で1日1通、過去90日以内にアクティブだった人には週に約3通、それより前の人には1〜2通です。本当の上限は、Gmail の迷惑メール率を毎日0.1%未満に保てるかどうかです。
Google は、0.1%未満に保ち、決して0.3%に達しないよう求めています。Yahoo の基準は0.3%未満です。Google によると、これを超えると、7日連続で下回るまでは、配信に関する緩和措置の対象外になります。
91〜180日間アクティビティのないコンタクトは、11月上旬から少しずつ追加しましょう。それより長く休眠している人には10月に再許諾メールを1通送り、反応がなければ配信除外にします。
いいえ。Apple のメールプライバシー保護は、本人がメールを読むかどうかにかかわらず、トラッキングピクセルを含むリモートコンテンツをダウンロードします。代わりに、ボットを除外したクリック、購入、ログイン、サイト訪問を使いましょう。
いいえ。Gmail はマーケティングメールにRFC 8058 の List-Unsubscribe ヘッダーと List-Unsubscribe-Post ヘッダーを義務付けており、Yahoo は機能するワンクリックの List-Unsubscribe ヘッダーを義務付けたうえで、RFC 8058 を強く推奨しています。本文にある配信設定やオプトダウンのリンクは、ヘッダーに加えて置く場合にだけ意味を持ちます。
